
HALE NOTEでは、現場に関わった人自身の言葉で、その日の気づきをお届けします。今回は、2026年9月18日に岡山大学病院で行われた多数傷病者受け入れ訓練に、傷病者役として参加した岡山大学災害支援学生チーム「Aegis(イージス)」のひなこさんです。
はじめまして、岡山大学で看護を学んでいる4年生の、ひなこです。今回、南海トラフ地震を想定した多数傷病者受け入れ訓練に、傷病者役として参加しました。

病院中の人が、同じ方針で動くということ
訓練には、岡山大学病院のあらゆる部署・職種の人が参集していました。普段は救急外来で勤務している人、災害対応や訓練の計画に関わっている人、普段はあまり関わることのない人。さまざまな人が同じ方針で連携することは、とてもハードルが高いと感じました。けれど、実際に災害が起きたら、やらなければなりません。
誰がリーダーなのかがビブスでひと目でわかり、目印としてとてもわかりやすいと感じました。
離れた場所で、情報をつなぐ難しさ
記録や報告の仕方を事前に決めていても、各担当の場所が離れていたり、全員が理解していなかったりすると、連携は難しくなります。場所が離れているだけで情報の伝達が難しくなることを、肌で感じました。
傷病者役だから見えたこと
傷病者役をしていて気づいたのは、トリアージタッグの書き方が、記入する人によって若干違うことです。筆圧が弱くて複写されていなかったり、字が読みにくかったりすることもありました。対応する医療者が変わると、情報が誤って伝わったり、わかりにくくなったりする原因になると感じました。書き方を統一することや、注意点をみんなで共有しておくだけでも、スムーズにできるのではないかと思います。
取り乱す患者さんに、どう向き合うか
演技をするときに、「迷惑そうな患者を演じてほしい」と言われました。日常でもあることかもしれませんが、非常時には気が動転して取り乱す人もいると思います。医療者には、接遇の面での対応も求められるのだと感じました。もし対応によって医療の介入に支障や遅れが出れば、とても非効率です。そうしたときに、医療者がどのような声かけや対応をするのか、あるいは外部に支援を求めるのか、気になりました。
マニュアルは、訓練で育てる
マニュアルは作成しただけでは、検証しなければ改善点がわかりません。多くのスタッフに周知することも難しいと感じました。だからこそ、訓練をコンスタントに行い、多くの病院職員が経験して、訓練が当たり前に行われることが非常に重要だと感じました。
これから
学生のうちに訓練に関わることができたので、就職してから災害対応が求められたときに、救急外来では何が起きていて、自分のいる部署ではどのような対応が求められるのかを考えたり、他のスタッフに共有したりできる人材として、少しでも貢献できるのではないかと考えています。
文:ひなこ(岡山大学 看護学生 4年/岡山大学災害支援学生チーム Aegis) 構成:HALELINK
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訓練を「やって終わり」にせず、現場で見えた気づきを次につなげていくことが、災害に強い病院づくりの一歩です。傷病者役として参加した学生の目線には、医療者だけでは気づきにくいヒントが詰まっています。HALELINKは、こうした訓練の現場に次世代の医療者が関われる機会を広げていきます。
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